高級織物「結城紬」とは?大島紬との違いや基礎知識はこちら

結城紬とは?

結城紬とは、大島紬に並ぶ高級織物とされており、絹織物の中では唯一、ユネスコ無形文化遺産に指定されている着物です。
茨城県小山市、栃木県結城市で作られており、国の需要無形文化財でもあります。
紬は普段使いができる着物として、お茶会やお食事会といった外出着として着用されます。
最近では、女性だけでなく、男性からも紬が人気となりつつあります。

結城紬の歴史

結城紬の起源は、今から2000年も前と言われています。
美濃から茨城へ移住した職人が作った「長幡部絁(ながはたべのあしぎぬ)」という織物が始まりでした。
さらに名前は変化し、鎌倉時代には「常陸紬」と呼ばれ、江戸時代頃から「結城紬」になったそうです。
明治時代以降は、女性のおしゃれ着として広まっていき、亀甲模様を用いたデザインが生まれ、生地の質なども進化していきました。

高級おしゃれ着「結城紬」の特徴

結城紬

引用:http://www.kimonodaicho.co.jp/gyararieyuuki1.html

結城紬には、蚕の繭から作られた真綿が使われています。
真綿は、空気をたくさん含んだ柔らかく優しい素材です。この真綿から丁寧に手で紡ぎだした糸で織られた結城紬は、
とても柔らかくて軽く、暖かいことが特徴です。
また、結城紬の柄は、亀甲模様が描かれており、この亀甲模様が細ければ細かいほど、値段は高くなります。

結城紬の製造工程をご紹介します

結城紬の製造工程である「糸つむぎ」「絣(かすり)くくり」「地機(じばた)織り」は、
国の重要無形文化財に登録されている、貴重な技法です。

糸つむぎ
つくしというものに真綿を巻き、一本一本手で紡いでいきます。
たて糸、横糸、太さのムラなく紡いでいきます。一枚の反物の糸を紡ぐのに、3ヶ月ほどかかるそうです。
絣くくり
作られた模様のデザインをもとに、手や口を使い、糸を縛っていきます。
柄が複雑であるほど時間を要し、この作業だけでも数ヶ月かかります。
はた織り
昔からある原始的なはた織り機を使います。
布の張り具合などを調整しながら、丁寧に織っていきます。高級品だと、1年近くかけて織られるものもあります。

結城紬と大島紬の違いとは?

結城紬と大島紬の主な違いは糸です。
大島紬は生糸で作られていますが、結城紬は真綿から紡いだ糸を使用しています。
また、大島紬はテーチ木を煮出した液で染める「泥染め」ですが、結城紬は、「藍染め」です。
模様は結城紬よりも大島紬のほうが派手と言われています。

結城紬の証紙について

証紙

引用:http://www.spot-g-kimono.com/SHOP/yuuki8sunkura.html

高級な着物の代名詞ともいえる結城紬には、必ず証紙がつけられます。
証紙とは、その着物の品質を証明するもので、売却する際は証紙の有無で価格が大幅に変わるほど大切なものです。
本場結城紬検査協同組合の条件をもとに、16項目すべての検査を合格した着物にのみ貼り付けられる、
本場結城紬検査証という証紙はそれぞれの織り方などによって、種類が違います。
また、組合責任証という4枚の証紙もあります。
これらすべてが揃っていると、かなりの高額で売却できることもあるので大切に保管しておきましょう。

結城紬の着物買取相場

最近は外国人観光客が増加していることもあり、着物の需要は高まっています。
そのうえ結城紬は、着物愛好家からも人気の高級着物ですので、高値で取引されているようです。
結城紬の買取相場額は、約1万円〜20万円と言われています。
状態が悪いものだと数千円ほどになってしまいますが、証紙がきちんとある価値のある物だと、なんと数百万円の値段がつくこともあるそうです。

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