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金沢の伝統工芸「加賀友禅」とは?加賀五彩の魅力と基本知識はこちら

加賀友禅とは?

加賀友禅は、石川県の金沢を中心に広まった国指定の伝統工芸品です。
臙脂・藍・黄土・草・古代紫の「加賀五彩」と呼ばれる5色で構成され、京友禅と比べると、落ち着いた色味が特徴です。
「ぼかし」や「虫食い」などの技法を使い、草木や古典をモチーフにした絵画調の模様で、描かれている花は小さ目です。
京友禅は内側からぼかしているのに対し、加賀友禅は、外側から淡くぼかす「先ぼかし」が用いられています。
また、京友禅とは違い、金箔や刺繍は使用せず、手描きだけで模様を作っています。

まず加賀友禅の歴史を知りましょう

加賀友禅の歴史は、加賀地方の染技法「梅染」から始まりました。
無地染だけだったものが、模様染の技術も発達し、色絵紋や加賀染が誕生しました。
京都で染め物の技術者だった宮崎友禅斎が、革新的なデザインで新たな模様を作り出し、友禅染を発展させました。
その後、宮崎友禅斎は京都から加賀へ移住し、その地で友禅染を発展させたことから『加賀友禅』という名前がつけられたそうです。

最大の魅力、加賀五彩と虫食いについて

加賀友禅は、加賀五彩と呼ばれる5色で彩られ、草花や鳥などを絵画調にして描かれています。

加賀五彩とは
引用:https://ameblo.jp/kagayuzen/entry-11091909808.html

加賀友禅の一番の特徴とも言えるのが「虫食い」です。
虫に食われた葉っぱ「虫食い」が描かれた理由は、美しく咲く花とは対照的に、虫に食われ枯れていく葉もある、という諸行無常を表していると言われています。

虫食い
引用:http://www.pref.ishikawa.lg.jp/kyoiku/bunkazai/mukei/k3.html

金泊や刺繍などは使わず、繊細で細やかな絵と、深みのある色合いが特徴です。
色使いも、京友禅に比べて落ち着いた色で染められています。

加賀友禅をもっと知りたいなら「加賀友禅会館」がおすすめです。

石川県金沢市にある加賀友禅会館は、加賀友禅と身近に触れ合える施設です。
着物レンタル、資料の展示の見学、加賀友禅の手描き・友禅染めの体験ができるなど、年代問わず楽しめる人気のスポットです。
また、兼六園のすぐそばにあるということもあり、観光客も大勢訪れるそうです。
館内には土産物もあり、加賀友禅染めのハンカチ、ネクタイ、ペンケースなどが販売されています。

加賀友禅会館の情報
場所 〒920-0932 石川県金沢市小将町8-8
料金 入館料:大人310円、小人210円
営業時間 9時00分〜17時00分
電話番号 076-224-5511
URL http://www.kagayuzen.or.jp/

加賀友禅の着物について

着物

本加賀友禅振袖

加賀友禅振袖
西川健一作 本加賀友禅振袖
引用:http://www.matukawaya.com/products/9939.html

金彩や刺繍を使わなくても、パッと目を引く華やかさが出せる加賀友禅の振袖は、成人式にぴったりです。
手描きでしか表現できない細やかな模様や、派手すぎない繊細な色使いは日本人女性にとてもよく似合います。
バランスよく散りばめられた小さめの花は、大人っぽさの中にも可愛らしさを感じれるデザインになっています。

本加賀友禅訪問着

加賀友禅訪問着
内嶋さつき作 本加賀友禅訪問着
引用:http://www.online-kimono.jp/products/27792.html

加賀友禅の訪問着は「加賀五彩」を使った、上品でスマートな印象を与える着物です。
振袖よりも落ち着いた色味の物が多いですが、手描きで描かれた花鳥風月の模様はとても美しく、色使いや「ぼかし」がアクセントになっており、
着る人の魅力をさらに引き立たせてくれます。
結婚式、入学式などのフォーマルシーンにはぴったりで、品の良さを感じさせる主張しすぎない淡い色合いは、加賀友禅の最大の魅力と言えます。

その他の小物について

加賀友禅の技法が使われているのは、着物や帯だけではありません。
加賀友禅のハンカチ、巾着、扇子、ブックカバー、ペンケースなどもの小物もあり、女性から大人気です。
加賀友禅特有の落ち着いた色味の小物は、普段使いもしやすいですね。
また、加賀友禅会館では、ハンカチの手描き、型染めを体験することができ、自分だけの友禅染めのハンカチを作ることができるそうです。

加賀友禅は着物の中でもトップクラスの買取価格

加賀友禅の買取相場

加賀友禅は伝統工芸品としても有名で、高級着物なので、状態が良ければ高く買い取ってもらえることが多いようです。
加賀友禅の買取相場額は約3万円〜20万円と言われています。
着物の保存状態、素材の価値、落款・証紙があるかなどで査定額はかなり変動します。
歴史的価値が認められる物はなんと数百万円の値段がつくこともあるそうです。

加賀友禅の落款について

本加賀友禅の落款
引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp/syoubian/tome-sode-13-ts-1.html

加賀友禅の着物に押されている烙印を「落款」といい、「作家が仕立てた証」という意味があります。
似たようなデザインの着物を見分け、誰が作った物なのかが分かるようにこの落款が付けられるのです。
買取の際、落款や証紙があると、その着物の品質を証明できるため高額査定が期待できます。
知名度の高い加賀友禅の場合は、落款や証紙がなくても買取してもらえるお店もありますが、査定額は下がってしまう可能性もあります。

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